【ウニの捌き方】獲ったウニを割って捌いて瓶詰めしていく![協力隊レポ]

宇久島で初めてウニ獲りをした、地域おこし協力隊の栗原です。
▼その時の模様はこちら
【宇久島の風物詩】磯開きでウニ獲りしてみた。[協力隊レポ]
初めてのウニ獲りではバケツ一杯ほどのウニを獲りました。
今回はそのウニを捌いて瓶詰めまでやります。
瓶詰めするのは初めてのこと。
宇久島の方にお聞きした内容を元に作っていきます!
獲ったウニは「ムラサキウニ」と「バフンウニ」。


獲ったウニの9割がムラサキウニです。
後に説明しますが、可食部はバフンウニ(「ガゼ」とも呼ばれています)の方が濃いオレンジ色をしています。
島の方は、そのバフンウニを入れると色目が良くなると言われていますね。
ただ、獲れるものは小さく、そんなにたくさんはいないので、獲っても1割という感じでしょうか。
ではこれを捌いていきます。
【ウニの捌き方の手順】
▼僕がやった手順はこちら
ウニを割って中身を出す。
↓
海水で洗いながらオレンジ色の可食部だけを取り出す。
↓
約3%の塩水で洗って、ザルに入れて1晩冷蔵庫で干す(※)。
↓
冷蔵庫内で約6%の塩水に1時間ほど漬けてから、ザルに入れて1晩冷蔵庫で干す。
↓
ウニ瓶に瓶詰めして完成。
※約3%塩水で洗うだけで、「干す処置」は必要なかったかもしれません。
以下にそれぞれの手順を写真付きで説明します。
ウニを割って中身を出す。
まず用意した道具はこちら。

ウニ割り器、スプーン、まな板、ボール&ザル、海水(ペットボトルに汲んできました)。
※後に割り箸と穴杓子(穴あきお玉)を使いました。
口がある方をウニ割り器で割ります。


そこまで力を使うことなく、パカっと割れます。
そしたら、中身を全部ボールにあけます。

まとめてウニを割ってから、中身を出していく方が効率がいいですね。
とはいえ、台所のスペースはそんなに広くないので、5,6個ずつ作業していきました。
海水で洗いながらオレンジ色の可食部だけを取り出す。
中身を出し終えたら、ザルにあけて海水で洗いながら、あのオレンジ色の部分だけを取り出していきます。
黒い部分は割り箸が掴みやすかったです。

黒い粒というか砂利?みたいなものはザルに引っかかってしまっていたので、うまく分ける事が出来ませんでした。
それなので、ザルよりは目の粗い穴杓子(穴あきお玉)で対処する事に。

うまくオレンジ色の可食部だけを取り出す事が出来ましたね。
※島の方々はこの穴杓子(穴あきお玉)の穴位の大きさの穴が開いたトレーを使われています。(納得です…)
約3%の塩水で洗って、ザルに入れて1晩冷蔵庫で干す。

海水は雑菌もあるだろう、という事で、一度海水と同じくらいの濃度の約3%塩水で洗いました。
それで、目の細かいザルにあけて、冷蔵庫に1晩干しました。

1晩干してみたら以下の様になりました。

端の方が茶色くなってますね。
ちょっと失敗…、ちょっと干し過ぎたのかもしれません。
※結局のところ、干すのは水分を抜く処置なはずなので、この「塩水で洗った後に干す処置」は省いていいと思いました。後に濃度の高い約6%の塩水に漬けて干したりしますので。
冷蔵庫内で約6%の塩水に1時間ほど漬けてから、ザルに入れて1晩冷蔵庫で干す。
「約6%の塩水※」を作って、それにウニをドボン。
※5~8%の間で好みで調整するという島民情報もあります。
そして、冷蔵庫内で1時間ほど置きます。
(浸透圧で身の中にある水分を抜くわけです)

1時間ほど置いたら、細かい目のザルにあけます。

そしたら、冷蔵庫で1晩干します。
…
…
取り出すと…
※今度はラップをかぶせました。

だいぶ水が抜けてますね。

後はこれを瓶に入れるだけです。
ウニ瓶に瓶詰めして完成。
入れる瓶はこちら。
宇久島のスーパーで購入しました。

ウニの身を入れる…その前にウニ瓶を煮沸殺菌しました。
(この作業はウニを干している時に事前にやっておきました)

後はウニを入れるだけ!


ウニの瓶詰め、完成です!

バケツ1杯のウニで、この量の可食部が取れました。
今回の苦労の結晶です。
ご試食!
さて、初めて獲ったウニ、いただきます!
シンプルにご飯に乗せて、醤油で。


んー!
間違いない!
これでお腹いっぱいに出来ますけど、「丼」が頭をよぎりました。
という事で、ヒラスズキの刺身を使って海鮮丼をつくる事に…


うぅ…
美味い。
ここで、気付きました。
ウニと醤油の相性が良いという事を。
そこで、醤油にウニを溶かし、ウニ醤油を作りました。
それでヒラスズキの刺身をいただく…


…
…
…
優勝!
すみません、取り乱しました。
どうかご容赦下さい。
そうなってしまう程、美味しかったのです。
海の幸に感謝ですね。
最後に
実のところ、瓶1本は余裕に作れるだろうと思っていました。
バケツ1つ程のウニを捌いたわけですし。
でも、1本すら満タンまでいきませんでした。
そこで、身の量が取れなかったのに思い当たることは、「小さいウニまでも獲っていたから」でしょうか。
小さいウニは大きさの割に可食部が少ないものが多かったです。
次に行く時(翌年になります)は、大きいウニに狙いを定めて獲りたいと思います。
島のエキスパートの方は1シーズン100本との情報もありますので、せめて10本くらい作れる量を獲ってみたいですね。
(そして、あの美味さだけでお腹いっぱいにしたい…)
いずれにしても、ウニが高価なことを改めて実感しました。
獲るのも大変。捌くのも大変。
因みに宇久島のスーパーでは6月から7月にかけて、ウニが満タンに瓶詰めされたものが売られているのを見かけます。
時期限定のスペシャルフード、目にしましたら、是非ともお手に取ってみて下さい。
地域おこし協力隊の栗原でした。
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