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持ち帰ると大嵐!?島に伝わる伝説の大ソテツ

2021.11.5

宇久島に伝わる言い伝え。

宇久島の観光でポピュラーなものに寺社仏閣巡りがあります。宇久島は最盛期には大小合わせた寺社仏閣が40以上もあり、神仏の島として成り立っていました。お寺や神社が多いのでキリスト教はあまり流行らなかったそうです。

多くの神社がひしめいている宇久島ですが、特徴的な神社も数多くあり中でも太田江・三浦地区にある「三浦神社」には古くから言われる伝説が今でも残っています。それは、

神社に生えているソテツを持ち帰ると大嵐が来る。神の祟りだから絶対に持ち帰ってはならない。

三浦神社

・・・怖いですね。

もし、観光で観に来られた時、足元にソテツの葉が落ちていても、記念に…などと持って帰らないようにしてください。

僕は幼いころ「ばあちゃん!大きな葉っぱ拾った!」と無邪気に祖母宅に持ち帰ったところ、烈火のごとく怒鳴られ、泣く泣く返しに来たことがありました。

三浦神社には悲しい物語があったのでした。

現在でも「ソテツは持ち帰らない」という言い伝えが残されており、それは宇久島の共通認識でもあります。それには一つの昔話(物語)があったからでした。

乙女ヶ崖三浦の蘇鉄伝説

むかし神功天皇が朝鮮討伐へ出陣した折、軍船が宇久島に立ち寄り三浦の湾に集結した。出航まで幾日かの日を過ごしているうち軍船の一人の兵士と地元の娘との恋が芽生えた。幾日かの逢瀬に娘は幸福であった。しかし、やがて軍船は出航する時が来た。悲しい別れの時である。娘は出航していく兵士の船を見送り、「二度と逢えない・・・」と深い悲しみに暮れる。
 それから娘は毎日毎日、崖の上に登っては遠く遥かな海を眺めて兵士の帰りを待った。幾日経っても彼は帰って来なかった。
 悲嘆に暮れる娘は次第に痩せ衰えていった。
 そして、月の綺麗なある夜。遥かな月明かりの海を眺めながら娘は崖の上から身を投じ、遠い黄泉の国の人へとなっていった。
 悲しい娘の亡骸は地元の人たちによって懇ろに葬られた。やがて、葬られた傍に一本の蘇鉄が生えた。これは娘の化身だと地元の人たちは大切に育てた。娘は今もあの祠の下に眠っているという。(宇久じまんむかし話より)

娘さんを蘇鉄と思い大切に大切に育てる島の人たちが、盗掘など不憫をかけられないように「持ち帰ってはいけない」と伝えられているのでしょうね。

ソテツについて

ソテツは「蘇鉄」と書き、名前の由来は弱った葉に釘(鉄)を打ち込むと蘇ると言われることからだそうです。国内に生えているソテツは日本固有種です。

また幹からはデンプンが採取できますが、有毒性の高い植物であるため、古くは沖縄などで食中毒等が頻発した時代もあったそうです。

記念樹として人気が高く、官公庁や学校、庭園、寺社に植栽されることも多いです。

三浦神社のソテツは長崎県の天然記念物に指定されています。

今では映えスポットに!?

悲しいストーリーがある三浦神社のソテツですが、社殿裏へ周ると天然記念物ならではの迫力の大ソテツに逢えます!アテンドしたら十中八九、感嘆の声があがるほど!

祠から更に奥へ進むと、正にジャングル。どこかした熱帯感の凄い葉がこれでもか!という程押し寄せてきます。なお、葉の先は非常に尖っており、刺さると痛いのでご注意ください。

最近ではカッコイイ写真が撮れるスポットとしても人気が出ています。

地元の大切な神社だから、見ていただきたい。

三浦神社は大漁祈願・安全祈願のために海の神様と言われる豊玉姫命をお祀りしており、近くには三浦漁港があります。海の神様をお祀りする神社が多いのも離島宇久島ならではだと思います!

以前、ソテツの葉が落ちていたり、漂着ごみが引っかかっているのを見たので拾おうとしたのですが、偶然近くにいた地元の方から「自分がやっておくけん大丈夫よ、ありがとう。」と声をかけられました。

聞くと、持ち帰ってはいけないという言い伝えもあって、剪定や管理、掃除は地元の方が交互にされているそうです。

地元の方に本当に大切にされている神社であり、宇久島の誇らしい景勝スポットでもあります。

皆さんも宇久島に来られた際はぜひお立ち寄りください!

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